1983年大阪府生まれ、兵庫県神戸市在住
2015年 神戸芸術工科大学大学院芸術工学研究科芸術工学専攻博士後期課程満期終了
絵画は何次元ものことを画面に表出させることができるという特性があります。
平面がイリュージョンを起こすということはその内部に様々な要素が有る為です。
要素を様々なメディアで検証し、作品の為のドローイングとしました。
この絵画はその結果としての二次元の平面です。
自身の体に対し真っ直ぐな線をこの絵画の一つの単位とします。
身体が感じる全てが有りのままに絵画空間となります。
無心で迷いなく描かれるひとつひとつの線の重なりがキャンバス上で命を持ち脈打つ、描き出されたものは?
いくつもの回転する惑星?宇宙空間?
観る者は想像力を掻き立てられ、あらゆる角度から訴えかけてくる作品の力強さに魂を揺さぶられます。
公開制作の最も似合うアーティストだと思います。
何時間でも見ていたくなります。
その作品がどの様にして産まれたのかを聞いてみました。
川崎岡本美術館や六甲ミーツ・アートで公開制作をされた経歴をお持ちの國久真有さん。幼い頃は絵を描くのが遅く、そのことを怒られたトラウマからしばらくは本格的に絵画をやっていませんでした。大学進学時にロンドンの大学へファッション専攻で進学するも、自分にはファインアートの方が向いているのではないかと思い、絵画の道に進み始めたそうです。
※動画内で國久さんの個展が「8月23日から」と表現しておりますが、正しくは「8月22日から」となります
岡本太郎没後すぐに創設された、TARO賞応募のきっかけとなった理由、そしてTARO賞と六甲ミーツ・アートでの公開制作の経験を語ってくれています。絵画作品はコミュニケーションツールで、社会と繋がるツールだと仰る國久さん。ワンストロークで半円状に見える線を描く独特な絵画スタイルを持つ國久さんですが、そこに至った経緯や思いについても触れてくれました。
作品を制作する中で自分独自のスタイルを確立してきた國久さん。神戸での大学院時代は試行錯誤の連続で現在のスタイルを見つけるまでに相当の時間を要したようで、その長く続いた期間が辛かったそうです。また最後には自分を一言で表すと?という問いに‘自由な人’だと答えてくれました。